| 6か国外相会合 核も拉致も進展しなかった(7月25日付・読売社説) |
| 初めて6か国外相が一堂に会した。しかし、焦点だった北朝鮮の核申告の検証問題で実質的な進展は得られなかった。 シンガポールで開かれた6か国協議の非公式外相会合は、核申告の検証実施の必要性を確認しただけで、具体的な検証日程も決められなかった。このままでは、検証作業の早期実施はおぼつかない。 米国は先々週、北京での6か国協議で、北朝鮮の核申告内容を検証する手続き細目を記した草案を配布ずみだ。だが、外相会合で、北朝鮮は回答を示さなかった。 ブッシュ米政権が検証方法の確定を先送りしてまで北朝鮮との妥協を急いだツケが、いま重くのしかかっている。 北朝鮮の核申告は、肝心の核兵器やウラン濃縮計画に言及しない不完全なものだ。だが、米国は、その見返りに、テロ支援国指定解除というカードを切った。8月11日ごろ発効する、とされ、それまでに検証開始を目指すという。 これで厳密な検証体制すら作れなければ、譲歩した意味がない。日米中韓露5か国は連携して、北朝鮮に検証作業の早期開始を迫るべきだ。安易な妥協は禁物だ。 北朝鮮は、5か国がエネルギー・経済支援の実行を遅らせているとして、「10月末まで」の実施を強く求めた。 だが、6か国協議で合意した見返り支援は、「すべての核施設の無能力化」と「完全で正確な核申告」に対するものだ。3施設だけの無能力化と不完全な申告に与えられるものではない。 高村外相は外相会合後、北朝鮮の朴宜春外相と接触したが、突っ込んだ協議には至らなかった。 北朝鮮が6月の日朝協議で拉致問題の再調査を約束してから、既に1か月半近くが過ぎている。この間、再調査の開始どころか、再調査の内容や方法を詰めるための日朝協議の開催にさえ応じていない。極めて不誠実な対応だ。 北朝鮮の約束は、テロ支援国指定解除を狙うポーズに過ぎなかったのか。日本は、拉致問題についても、前進を図るよう北朝鮮に強く求めていくべきだ。 拉致問題は基本的に日朝2国間で解決すべきものだが、日本としては、多国間外交の枠組みを積極的に活用しなければならない。 今回の外相会合でも、ライス米国務長官らが拉致問題の早期解決を北朝鮮に求めた。米国や中国などの側面支援を引き続き得ることが、日本の目指す「核、拉致などの包括的解決」の道でもある。 |
| (2008年7月25日01時45分 読売新聞) |
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Author:folke
怠惰な社会人。
画像はウチのトイプードル(ウサ耳Ver)